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著作権判例セレクション

【氏名表示権】氏名表示権の侵害事例(無断で変名(ニックネーム)を表示した事例)

▶平成220528日東京地方裁判所[平成21()12854]
3 争点(3)(本件転載による原告の著作者人格権侵害の成否)について
(1) 被告は,本件記事を被告ホームページに掲載するに当たり,本件記事の執筆者(著作者)の変名(ニックネーム)として,原告に無断で「子パンダ」と表示しているところ,著作者は,その著作物の公衆への提示に際し,その実名若しくは変名を著作者名として表示し,又は著作者名を表示しないこととする権利を有するのであるから(著作権法19条1項),被告による上記行為は,原告の氏名表示権を侵害するものである(なお,被告は,本件訴訟において,氏名表示権の侵害について争う旨の主張をするのみで,氏名表示権の例外が認められるような事情については何ら主張,立証をしない。)。