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著作権Q&A

{Q} 「実演家人格権の一身専属性」は何ですか?

A 「実演家人格権の一身専属性」とは、実演家人格権が「実演家の一身に専属し、譲渡することができない」という性質のことです。

著作権法101条の2に、「実演家人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができない。」との規定があります。これが「実演家人格権の一身専属性」を規定した条文です。少々難しい表現を使うと、実演家人格権というのは、その性質上、一身専属権であること、及び不可譲渡性の権利であることを定めています。
上の規定からもわかるように、実演家人格権は、実演家の人格的利益と深く結びついているため、実演家の死亡によってそれと同時に消滅し、また、相続の対象となることもありません。この点で、実演家の財産的利益を保護する「著作隣接権」が、実演家の死後も存続期間が継続しうること、また、相続や売買の対象となりうることと異なります。